ロームの照度センサICシリーズは、暗がりから直射日光下までの広い範囲の照度測定が可能で、電子機器における液晶画面の輝度調整に使用する照度データを出力します。アナログ電流出力とデジタル出力の2タイプを用意しており、様々なアプリケーションに対応します。また、様々な光源に対して感度のばらつきが小さいことを特長としています。
携帯電話、液晶TV、ノートPC、タブレット、携帯ゲーム機、デジタルカメラ、デジタルビデオほか、様々なディスプレイ搭載機器で、低消費電力化や画面の視認性を向上させることができます。

16bit シリアル出力デジタル照度センサICシリーズ
デジタル出力照度センサICシリーズは、基本回路としてフォトダイオード、電流電圧変換アンプ、A/Dコンバータ、制御ロジックおよびI2Cデジタルインタフェースを搭載した、デジタル制御デジタル出力の照度センサICです。
シリーズの一例としてBH1730FVCは、0 lxから100,000 lxまでの照度を測定できます。電源電圧は2.4V~3.6Vで、感度のばらつきはアナログ照度センサと同じく±15%です。
BH1730FVC
【特長】
- ・I2C busインタフェース対応(f/s modeサポート)
- ・1.8Vロジック入力インタフェース対応
- ・分光特性の異なる2つの出力
- ・高感度モードにより広い光入力範囲に対応
- ・50Hz/60Hz光ノイズ除去機能により安定した測定を実現
- ・2つの出力からの計算により、感度の光源依存が少ない
- ・インタラプト機能により、照度値の変化を検出可能
- ・感度調整機能により、光学窓による光の減衰の補正可能
- ・小型WSOF6パッケージ(3.0×1.6×0.75mm)
【重要特性】
- ・センサタイプ:デジタル照度センサ
- ・Vcc(Min):2.4V
- ・Vcc(Max):3.6V
- ・出力形式:I2C
- ・照度測定範囲:0~100,000 lx
- ・感度ばらつき:±15%
- ・動作時消費電流:150µA(Typ)
- ・パワーダウン時消費電流:0.85µA(Typ)
- ・動作温度範囲:-40℃~+85℃
BH1730FVCは、可視光に波長感度ピークを持つフォトダイオードと赤外光に波長感度ピークを持つフォトダイオードの2つを搭載しています。照度値はこれら2種類のフォトダイオードの測定値から計算によって得ます。アンプは、フォトダイオードから発生する電流を電圧に変換する積分アンプです。この電圧出力はA/Dコンバータにより16ビットのデジタル値に変換されます。INT(インタラプト)インタフェースは、照度測定結果と事前に設定したしきい値とを比較して、照度の変化を検出するインタラプト機能を提供します。BH1730FVCの制御および照度データの伝送にはI2Cインタフェースを利用します。その他に、内部ロジック用クロック発生回路(OSC)とパワーオンリセット(POR)を備えています。
また、BH1730FVCは照度センサの感度補正機能を搭載しています。実使用においては、光学窓の透過率の影響でセンサ自体への入力光が減衰する可能性があり、この場合の補正を行うことができます。補正はTIMINGレジスタの設定により積分時間を変更することで行います。
I2Cアクセスおよびリード/ライトフォーマット、測定手順、命令セットなどの情報はデータシートに詳細が記載されていますので、参照願います。
16bitシリアル出力タイプ デジタル照度センサIC