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2015.06.15 AC/DC
本編では、設計した絶縁型フライバックコンバータの性能をどのように評価するかを説明していきます。そのためには、どんな設計目標や仕様で、どんな絶縁型フライバックコンバータが設計されたかがわかっている必要があります。もちろん、実際には設計が先に行われているので、その設計情報をもとにすればよいのですが、ここでは、電源仕様を確認するところから始めます。
この設計事例でも、電源用ICを利用して電源回路を構築します。随所で述べてきましたが、近年の電源設計は、基本的に電源用ICの性能や機能に大きく依存します。必要な電源仕様を実現するには、それが実現可能な電源用ICを探し、そのICの設計例に従って設計を進めることになります。それでは、使用する電源用ICに関する確認から始めます。
PWM制御 AC/DC コンバータIC:BM2P014
評価用回路には、BM2P014という、AC/DCコンバータ用のICを使います。下の図は、IC内部の機能ブロックと絶縁型フライバックコンバータを構築した場合の外付け部品と結線です。ICの概要は以下の通りです。
せっかくなので、これらの特徴や図から読み取れるポイントを挙げておきます。
今回の事例では、この様な特徴をもったICを使って、絶縁型のAC/DCフライバックコンバータを設計します。
さらなる電源ICの詳細を知りたい方は、データシートを参照してください。
・性能を評価するということは、設計目標が達成されているかどうかを確認すること。
つまり、設計目標が明確になっていなければ評価はできない。