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2021.02.09 DC/DC

ステップ応答波形と関連部品定数

リニアレギュレータの簡易的な安定性最適化方法

この記事のキーポイント

・ステップ応答特性はいくつかの要素による総合的特性とも言えるので、1つの部品の定数だけではなく他の部品についても検討し最適化を行う。

・出力コンデンサCOの静電容量もステップ応答特性に影響を与える。

・実際にはRESRとCOとの兼ね合いで最適化を図る。

前回、ステップ応答とRESRの関係を示し、その注意点としてRESRだけではなく出力コンデンサCOの値が変わると特性も変化することを記しました。今回はこの点の理解を深めるために、前回の測定条件に対し別のCO値でのステップ応答波形の測定データの例を参考として示します。

出力コンデンサの値とステップ応答波形

前回の示したステップ応答波形は、回路図のRESRを0Ω~1Ωに変化させた場合の例で、出力コンデンサCOは22µFでした。以下に、前回のCO=22µFの波形と、CO=44µFにおいてRESRを変化させた時の波形を示します。各波形③から時間軸が変更されていることに留意願います。

リニアレギュレータのステップ応答測定回路例

波形データを比較してみると、まず最初にRESRが同じでもCoが違うとリンギングの状態がかなり違うことがわかります。また、CO=22µF/RESR=0.1ΩとCO=44µF/RESR=50mΩ、そして、CO=22µF/RESR=0.2ΩとCO=44µF/RESR=0.1Ωがおおよそ近い感じに見えると思います。COが倍でRESRは半分、つまりCOとRESRの積が同じであればステップ応答特性はほぼ同じ、と考えてしまいそうですが、RESR=0.2Ω以降の波形にはあまり大きな差はありません。

ステップ応答特性とRESRと出力コンデンサCOの関係

これらの波形から、前回注意点として記した、RESRだけではなくCOの値によってもステップ応答特性は変わることがわかると思います。また、その変化は直線的ではないこともわかります。さらに、前回記したように、負荷電流値、電流ステップのスルーレート、リニアレギュレータICの種類など、他にも影響を及ぼす要素があります。したがって、一律に定数を決めることは難しく、その回路条件で確認した最適な定数を用いることになります。

また、MLCCは静電容量によってサイズが異なり、RESRとした低抵抗も抵抗値によってサイズが異なり、両方ともに価格も違ってきます。これらも考慮に入れてCOとRESRの兼ね合いでステップ応答を最適化することになります。

「リニアレギュレータの簡易的な安定性最適化方法」は、今回で終了です。

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