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2015.06.15 DC/DC
この章では、特に降圧型DC/DCコンバータの重要部品であり、その選択により性能や特性に大きな影響を及ぼすインダクタとコンデンサの選定方法について説明して行きます。これらを理解するためには、降圧型DC/DCコンバータの基本動作と動作における電流の流れを知っている必要があるので、最初におさらいの意味で、基本動作と電流経路の説明から始めます。
降圧コンバータの基本動作
以下に降圧コンバータの基本回路と動作、そして電流の流れを示します。
この基本回路図は、ダイオード整流(非同期整流)型の降圧回路を示したものです。同期整流の場合は、D1をスイッチング素子(トランジスタ)に置き換え、Q1と反対にオンオフする動作になりますが、基本的には同じです。
次の図は、上記Fig.1とFig.2をまとめたものと、主要ノードでの電圧または電流波形を示しています。
Q1のオンオフに対して、ドレイン電流ID、インダクタ電流IL、そして、出力コンデンサ電流ICO、入力コンデンサ電流ICINがどのように流れるのかがわかると思います。
これがきっちりとイメージできていると、どの部品がどんな仕事をしているかが理解でき、その部品がどのような特性であるべきかもわかってきます。
以降は、この動作と電流の流れを念頭おいてに、インダクタの選択について説明します。
・DC/DCコンバータの設計においてインダクタと入出力コンデンサの選定は特に重要。
・回路動作、電流経路、各部品が何を担うのかを理解することが必要。