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2022.04.26 SiCパワーデバイス

ドライバソース端子によるスイッチング損失の改善 ーまとめー

ドライバソース端子によるスイッチング損失の改善

ここまで7回にわたった「ドライバソース端子によるスイッチング損失の改善」は、今回で最後になります。この記事では、MOSFETやIGBTなどのスイッチング損失を改善する1つの手法として、ドライバソース端子を持つパッケージがあり、その効果、そして使用上の注意事項を解説してきました。

ドライバソース端子により確かにスイッチングが高速になりスイッチング損失を低減できますが、スイッチングが高速になることで従来見られなかった現象が生じ、それによって誤動作などが生じる場合がでてきます。これを回避し高速スイッチングのメリットを十分に利用するためには、設計の当初から対策を導入することが重要であることを理解いただければと思います。

以下は、各記事へのリンクとキーポイントの抜粋です。

<ドライバソース端子によるスイッチング損失の改善>

はじめに -従来MOSFETの駆動方法

この記事のキーポイント

・スイッチングの高速化において、MOSFETの寄生インダクタンスによるスイッチング損失が課題となる。

・ドライバソース端子は、この課題に対処する目的のもの。

ドライバソース端子を備えたパッケージ

この記事のキーポイント

・現在ロームのドライバソース端子を備えたパッケージは、TO-247-4LとTO-263-7L。

ドライバソース端子の有無による違いと効果

この記事のキーポイント

・ドライバソース端子を備えることで、VGS_INTに対するVLSOURCEの影響を排除できる。

・これによりターンオンおよびターンオフ速度を改善できる。

ドライバソース端子の効果:ダブルパルス試験による比較

この記事のキーポイント

・ドライバソース端子を備えることで、ターンオンおよびターンオフ損失を大きく低減できる。

・スイッチング速度が速まることで、IDのターンオンピークやVDSのターンオフサージが大きくなる場合は対策を取る。

ブリッジ構成時のゲートーソース間電圧の振る舞い:ターンオン時

この記事のキーポイント

・ドライバソース端子を持つTO-247-4LやTO-263-7LパッケージのSiC MOSFETと、ドライバソース端子を持たないTO-247Nパッケージ品とはゲート-ソース間電圧の挙動が異なる。

・ゲート-ソース電圧のサージ対策を的確に実施するためには、各々の挙動を理解しておく必要がある。

ブリッジ構成時のゲートーソース間電圧の振る舞い:ターンオフ時

この記事のキーポイント

・ドライバソース端子を持つTO-247-4LやTO-263-7LパッケージのSiC MOSFETと、ドライバソース端子を持たないTO-247Nパッケージ品とは、ゲート-ソース間電圧の挙動が異なる。

・ゲート-ソース電圧のサージ対策を的確に実施するためには、各々の挙動を理解しておく必要がある。

基板配線レイアウトに関する注意事項

この記事のキーポイント

・ドライバソース端子を持つTO-247-4Lパッケージと、ドライバソース端子を持たないTO-247Nパッケージ品とは、ピンアサインが異なるため、パターンレイアウトに注意が必要。

・TO-247-4Lはゲートドライバとの結線においてピンアサインの関係で、必ず配線が交差し、同一面にレイアウトすることはできないので、OUT信号とGND2信号で形成されるループが2つできてしまい、ループ面積およびその比によってサージが発生する。

・対策としては、ループ面積を極力小さくして、ループ(1)とループ(2)の面積を等しくする。また、基本的なサージ抑制回路、さらにスナバ回路の追加も検討する必要がある。

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