2021.03.30
・PMDEはPMDUに対して実装面積を約40%削減しながら同等のパッケージ許容損失を確保し、実装強度は1.4倍に向上。
・ワイヤレス構造によりサージ電流によるワイヤ溶断のリスクがないので、高いサージ電流耐量(IFSM)を実現。
・PMDEは下面電極を大きく露出させることで、直接的に効率よく基板に放熱する構造。
以下に、PMDEとPMDUの外形比較を示します。新パッケージのPMDEは従来のPMDUと比べて、実装面積を約40%削減しているにも関わらず、裏面電極面積を約1.5倍大きくしたことによりPMDUと同等のパッケージ許容損失を確保しており、加えて実装強度も約1.4倍に向上しています。
従来パッケージPMDUと新パッケージPMDEの外形比較
新パッケージPMDEは従来のPMDUと同様に、素子とフレームとの電気的接続にワイヤを使用せず、素子を直接フレームで挟み込む「ワイヤレス構造」を採用しています。これによりサージ電流によるワイヤ溶断のリスクがなくなるため、高いサージ電流耐量(IFSM)を実現しています。後述するSBDのラインアップの場合、IFSMは20~30Aと非常に大きな値を保証しています。以下に、PMDEとPMDUの内部構造と放熱経路の比較を示します。
PMDEとPMDUの内部構造と放熱経路の比較
カソード側の放熱は、PMDUの場合下面のほとんどがモールド樹脂で覆われているため、主にリードフレームを経由した横方向の熱伝導により行われます。それに対してPMDEは下面電極を大きく露出させることで、直接的に効率よく基板に放熱する構造を採っています。このようにPMDEは、小型化によりパッケージ許容損失が低下しないように配慮がなされています。
ローム主催セミナーの講義資料やDCDCコンバータのセレクションガイドなど、ダウンロード資料をご用意いたしました。
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