SiCパワーデバイス|応用編

最新世代SiC MOSFETを使った損失低減の実証 ーはじめにー

2022.07.26

この記事のポイント

・電力変換における損失低減に関して、SiC MOSFETが注目されている。

・最新の第4世代SiC MOSFETを使用することによるメリット=損失低減を、DC-DCコンバータとEVアプリケーションを例に説明する。

電気自動車(EV)、データセンタ、基地局、スマートグリッドなどでは、利便性を高められることから電源の高電圧化や大容量化が顕著ですが、地球規模の環境問題への取り組みの観点から、エネルギー損失の低減が重要課題となっています。これらのアプリケーションは、供給電力を適正な値に電力変換を行い利用していますが、電力変換においてはエネルギー損失が発生します。高電圧大容量アプリケーションではその損失は決して小さなものではなく、近年電力変換によるエネルギー損失低減、つまり電力変換の高効率化が強く求められています。

電力変換効率を高めるために現在注目されているのが、高周波動作が可能で、高電圧大容量でエネルギー損失が少ないSiCパワー半導体です。ロームではSiCパワー半導体を、さまざまなアプリケーションに向けて供給しています。SiC MOSFETにおいては、すでに第4世代品がリリースされており、電力変換の損失低減に大きく寄与しています。

ここでは、基本となる降圧型DC-DCコンバータとEVアプリケーションに関して、最新の第4世代SiC MOSFETを使用することによる損失低減について説明します。記事としては、以下を予定しています。

降圧型DC-DCコンバータに関しては、スイッチング損失、導通損失、ボディダイオード損失、リカバリー損失などの発生メカニズムを説明し、高速スイッチングに優れた第4世代SiC MOSFET使用による損失の低減効果を説明します。

EVアプリケーションに関しては、EV向けのパワーソリューションについて説明します。トラクションインバータに関してモータテストベンチを導入し模擬走行試験を実施した結果に基づき、第4世代SiC MOSFETの特性と効果の関係を説明します。また、オンボードチャージャ(OBC)を構成しているTotem-pole PFCについても、実機ボードにおける第4世代SiC MOSFETによるコンバータの特性向上について説明します。

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パワー製品の小型化、低消費電力化、高効率化に大きな可能性をもったシリコンカーバイド(SiC)の物性の基本、ダイオード、トランジスタとしての使い方と活用事例が示されています。

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