電源シーケンス仕様①：電源遮断時のシーケンス動作

前回は、電源シーケンス仕様①の「電源投入時のシーケンス動作」について説明しました。今回は、電源遮断時のシーケンス動作について説明します。

電源シーケンス仕様①：電源遮断時のシーケンス動作

仕様①はすでに説明したように、1.2V、3.3V、1.5Vの3系統の出力が順に投入され遮断されるというシーケンスです。前回の電源投入時のシーケンスに続いて、電源遮断時のシーケンス動作を説明します。電源の遮断は、1.5V、3.3V、1.2Vの順です。説明では、1.5Vが遮断される動作を第一段階、3.3V遮断動作を第二段階、1.2V遮断動作を第三段階としています。各段階の図では、説明に該当する部分が赤色で示されています。

第一段階の電源遮断時の動作

• 1) 電源を遮断するためEnable端子を“L”レベルにする。
• 2) ダイオードD6を通してDCDC 3のENピンが“L”になるのでDCDC 3が遮断する。
• 3) 同時にDischarge 3のINピンも“L”になるので、Discharge 3のOUTピンが低インピーダンスに変化する。これによりDCDC 3の出力電圧は高速に0Vに推移する。
• 4) DCDC 3の出力電圧が低くなると、Power Good 4の出力電圧が“H”から“L”に変わるので、前段のDCDC 2のENピンおよびDischarge 2のINピンが“L”になる。

第二段階の電源遮断時の動作

• 1) DCDC 2のENピンが“L”になったのでDCDC 2が遮断する。
• 2) 同時にDischarge 2のINピンも“L”になっているので、Discharge 2のOUTピンが低インピーダンスに変化する。これによりDCDC 2の出力電圧は高速に0Vへ推移する。
• 3) DCDC 2の出力電圧が低くなると、Power Good 3の出力電圧が“H”から“L”に変わるので、前段のDCDC 1のENピンおよびDischarge 1のINピンが“L”になる。

第三段階の電源遮断時の動作