2021.04.27
・シーケンス①では、3系統の電源を順に投入し、逆順で遮断するシーケンスを達成する。
・設計のために機能ブロックで目的の動作を達成するための構成を考える。
・シーケンス①は、DC/DC IC×3個、Power Good回路×4、ディスチャージ回路×3で構成される。
最初に、実現する電源シーケンス仕様を確認して、実際の回路を設計する前に制御ブロックにより構成を検討します。電源シーケンス仕様は2例用意してありますので、まずは1例目の「電源シーケンス①」から始めます。
仕様①は、3系統の電源のシーケンスを制御します。入出力電圧の仕様と電源構成を以下に示します。
今回の設計では、3個の電源ICで構成することにします。電源ICはスイッチングレギュレータ(DC/DCコンバータ)、またはリニアレギュレータ(LDO)を想定します。電源ICの機能として、出力をオン・オフ制御できるイネーブルピンが必要です。
シーケンス仕様①を実現する制御ブロック図を示します。
シーケンス仕様①を実現するには3個の電源ICの他に、Power Good機能が4個、Discharge機能が4個、他に抵抗とダイオードが必要なため、それらが制御ブロック図に示されています。ブロック図は機能や動作を示すためにブロック化した図なので、実際の回路に必要となる各ICや回路の外付け部品などは省略されています。以下、各機能や役割の説明です。
なお、このブロック図では、DCDCブロックのENとVOUT間、Power GoodブロックのINとPGOOD間、DischargeブロックのINとOUT間は正論理として設計しています。つまり”H”で、DCDCはイネーブル状態、Power Goodは目標電圧に到達、Dischargeは出力がオンになります。また、Power GoodブロックのPGOODピン(出力)とDischargeブロックのOUTピンは、オープンコレクタまたはオープンドレイン形式です。
リニアレギュレータの基礎として、動作原理、分類、回路構成による特徴、長所・短所を理解するためのハンドブックです。加えて、リニアレギュレータの代表的な仕様(規格値)と、効率と熱計算に関しても解説しています。
リニアレギュレータの基礎として、動作原理、分類、回路構成による特徴、長所・短所を理解するためのハンドブックです。加えて、リニアレギュレータの代表的な仕様(規格値)と、効率と熱計算に関しても解説しています。