DCDCコンバータ|評価編

損失の検討

2017.05.16

この記事のポイント

・損失はそのまま発熱と化し、部品や機器の信頼性を低下させる

・機器の安全性と信頼性を高めるには熱設計は非常に重要。

・電源回路の損失部分、理由、対応を検討して行く。

DC/DCコンバータ評価編「スイッチングレギュレータの特性と評価方法」に、「損失の検討」に関する記事を追加して行きます。

ここでの「損失」は、もちろん電源に関する電力損失のことです。いずれにしても電力損失は、直接的に「熱」に変わることから非常に重要な検討項目です。発熱は部品や機器の信頼性を低下させる主要因の一つであり、最悪の場合には発煙や発火という事故に至る可能性があるので、その重要性は言うまでもありません。

発熱による部品や機器の問題のほとんどは、誤設計や部品不良、機器の組み立て不良を除くと、基本的に十分な熱計算と熱設計を実施しなかった結果です。よくある例は、モデルチェンジで部品変更後や、機器の小型化のために基板レイアウトを変更した後など、ちょっとした変更なので変更前の検証を疎かにしたなどというものです。

理由はさておき、発熱の問題が発覚すれば、対策を打たなければなりません。対策は、基本的に「発熱を下げる」、もしくは「放熱を増やす」という対応になります。発熱を低減するには、主に電源回路での各部品の損失を低減することになります。放熱を増やすには、放熱器の追加、PCB銅箔面積や層数の増加によって放熱効果を高める、つまり熱抵抗を下げる方法を採ります。

電源回路部品の電力損失低減

・DCDCコンバータICの損失(パッケージ熱抵抗含む)
・外付けFETの損失
・外付け整流ダイオードの損失(非同期整流)
・コイルの損失

放熱量の増加

・放熱器の追加
・PCB銅箔面積の増加
・PCB層数の増加

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PCB銅箔面積と層数の増加による許容損失向上の例

新章「損失の検討」では、この様な対策が取れるように、回路のどの部分でどんな損失が生じているのか、その原因は何かといったことを説明して行きたいと思います。以下は、今後の予定です。

【資料ダウンロード】リニアレギュレータとスイッチングレギュレータの基礎

スイッチングレギュレータの採用検討や、設計した電源回路確認に必要なスイッチングレギュレータの特性を理解し評価する方法が示されています。

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リニアレギュレータとスイッチングレギュレータの基礎

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