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第3世代 走行中ワイヤレス給電インホイールモータ」の開発に成功

充電の心配がないEVの実現に
超小型SiCモジュールが貢献

注目ワード
  • 第3世代 走行中ワイヤレス給電インホイールモータ
  • 実用化に向けて走行中給電性能・モータ性能・車両への搭載性が大幅に改善
  • ロームの研究開発品である超小型SiCパワーモジュール
  • 2025年に実証実験フェーズへの移行を目指す

ロームは、東京大学大学院新領域創成科学研究科の藤本博志准教授らの研究グループ(以下、東大グループ)、株式会社ブリヂストン、日本精工株式会社、東洋電機製造株式会社と共同で(以下、当研究グループ)、道路からインホイールモータ(以下、IWM)に直接、走行中給電できる「第3世代 走行中ワイヤレス給電インホイールモータ」(図1)を開発し、実車での走行実験に成功したことを2019年10月10日付けのニュースリリースで発表し、2019年10月~11月に開催されたCEATEC 2019のロームブース、東京モーターショー2019の日本精工ブース、ブリヂストンブースなどで公開しました。

第3世代 走行中ワイヤレス給電インホイールモータ

「第3世代 走行中ワイヤレス給電インホイールモータ」は、2017年3月に東大グループらが発表した「第2世代ワイヤレスIWM」を発展させたものであり、実用化に向けて走行中給電性能・モータ性能・車両への搭載性が大幅に改善されています。

走行中ワイヤレス給電IWMは、自動車におけるCO2削減の有力な手段とされるEVの、充電に関する課題に対するソリューションの1つとして研究されているものです。EVが走行中に充電できるようになると、下記のメリットが提唱されています。

  • ・搭載するバッテリ容量を減らすことができ小さくなるのでEVが軽くなり、少ないエネルギーで走行できる。
  • ・同様の理由でEVの価格が安くなる。
  • ・バッテリの残量や充電時間を心配することなくEVに乗ることができる。

また、第3世代に関して以下の改善と展望が発表されています。

  • ・モータ性能が軽自動車クラス(1輪あたり12 kW)であったのに対し、乗用車クラス(1輪あたり25 kW)を実現。
  • ・IWMユニットがホイールから飛び出ていたが、小型化により車両への搭載性を大幅に改善(図2)。

車両搭載性の比較。ロームの研究開発品である超小型SiCパワーモジュールが小型化に大きく貢献

  • ・給電能力が1輪あたり10 kW程度であったのに対し20 kWへの性能向上を実現。
  • ・この給電システムが適所に設置されると、EVの充電を心配することなく移動できるようになる。

車両への搭載性の改善は、モータ設計の最適化とロームの研究開発品である超小型SiCパワーモジュールを搭載しIWMに適した構造にできたことで、軸方向にコンパクトなユニットを実現できたことが寄与しています。

今後は、走行中ワイヤレス給電IWMの実用化に向けて2025年に実証実験フェーズへの移行を目指すことが予定されています。

本記事はニュースリリースからの抜粋であるため、詳細につきましてはニュースリリース本文を参照願います。

<関連情報>
ロームプレスリリース
東京大学大学院新領域創成科学研究科からのニュースリリース

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