2016.04.07
ロームでは、様々なシリコンベースのダイオードを生産しています。その中でもパワー系アプリケーションに適した特性と仕様のダイオードを紹介します。パワー系アプリケーションにおけるダイオードの用途の多くは整流です。例えば電源回路では、出力の整流用にショットキーバリアダイオードやファストリカバリダイオードが使われます。どのようなダイオードを使うかは、定格電圧と電流、VFやIR、trrなどのパラメータから選択することになりますが、近年、Siベースのパワー系ダイオードはアプリケーションに要求に対応すべく改良が進んでおり、従来の弱点が改善され、トレードオフが軽減されたものの開発が進んでいます。
ショットキーバリアダイオード(SBD)は、一般的なダイオードがPN接合で構成されるのに対して、金属と半導体との接合によって生じるショットキー障壁を利用したダイオードです。一般的にPN接合ダイオードと比較して順方向電圧(VF)が低く、スイッチングが速いのが特徴です。しかし、逆方向リーク電流(IR)が大きいという欠点があり、耐圧に関しては200V以下で、他のSiダイオードに比べてあまり高くはありません。
ロームのSBDのラインアップには、効率向上のために超低VFを特徴としたシリーズや、耐圧を維持しながらIRをマイクロアンペアオーダーに抑えた超低IRシリーズが用意されています。以下は、アプリケーションの要求に対して、IRを縦軸、VFを横軸にとり、SBDのシリーズをマッピングした図です。
各シリーズへのアクセスは以下をご利用ください。
パワー系Siショットキーバリアダイオード | |
---|---|
超低VF | RBxx1シリーズ |
RBEシリーズ(新製品) | |
低VF | RBxx5シリーズ |
RBxx0シリーズ | |
RBRシリーズ(新製品) | |
低IR | RBQシリーズ(新製品) |
RBxx7シリーズ(新製品) | |
超低IR | RBxx8シリーズ(新製品) |
また、SBD全ラインアップの一覧はこちらをご利用ください。
機器の省エネ、高効率化に対応して進化を続けるシリコン系パワーデバイス。ダイオード、MOSFETの基本から選択方法、最新鋭デバイスの特性、アプリケーション事例を解説しています。
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