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2021.01.12 EnOcean

フレネルゾーンとは

電波伝播に影響する要因と回避策

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無線通信は電磁気の波、つまり電波の伝播を利用しています。無線電波の強度は、距離が離れれば離れるほど減少していきます。通信距離を最大限にするためには、送信機と受信機の間に障害物がなく、お互いに見える位置にあることは重要なポイントですが、実際はそれだけでは不十分です。障害物による電波の吸収や、他の無線周波数・無線アプリケーションからの干渉がないことも重要になってきます。

この章では、このような電波の伝播に影響を与える要因と、それらを回避する方法について説明します。

フレネルゾーンとは

送信機と受信機の間にはフレネルゾーンと呼ばれる楕円形の空間があり、その空間内に障害物がないことが理想的です。下図は、電波の伝播イメージを示しています。送信機と受信機の間の距離が大きくなればなるほど、楕円形であるフレネルゾーンの幅は大きくなります。

電波の伝播イメージと、フレネルゾーンの距離と幅の関係
電波の伝播イメージと、フレネルゾーンの距離と幅の関係

フレネルゾーンとは、電波の行路長差による位相の変化がπ以内になる範囲のことを指し、同一のフレネルゾーンを通過する波は互いに強め合って合成される性質があります。したがって、送信機と受信機を結ぶ直線上に何も障害物がなくても、この楕円形の範囲内に障害物があるかないかが、到達可能な伝送距離に対してとても重要な意味を持っています。

例えば、928.35MHzで距離50mの場合のフレネルゾーン半径は約2mになり、図のような壁がある細い廊下のような空間では、両端の壁が通信距離に影響を及ぼすことになります。

キーポイント:

・送信機と受信機の間にはフレネルゾーンと呼ばれる楕円形の空間があり、その空間内に障害物がないことが理想的。

・送信機と受信機を結ぶ直線上に何も障害物がなくても、フレネルゾーン内に障害物があると伝送距離に影響を与える。

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