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2021.02.09 EnOcean
見通しが利く場合でもアンテナの設置の仕方によって注意が必要になる例を示します。
アンテナ設置位置の影響
前回、前々回と送信機と受信機の間に壁などの障害物がある場合の例を説明してきましたが、送信機と受信機を結ぶ直線上に障害物がない場合にも注意点があります。
以下の図は、電波伝播経路が壁沿いになってしまっている設置例です。フレネルゾーンとゾーン内にある障害物の影響については前述の通りですが、電波の伝播経路が壁沿いとなる場合には、ゾーン内に壁が含まれることから通信に影響が出る可能性があります。これは、狭い通路などへ設置する場合でも同様です。機器設置にあたっては、壁を通過しない場合であっても、近傍の壁の影響を検討する必要があります。
電波伝播経路が壁沿いになってしまっている設置例
止むを得ずこのような位置関係で機器設置をしなければならない場合は、次の図のようにアンテナを壁から少なくとも10~20cm程度離すことで通信を改善できる場合があります。
壁際へアンテナを設置する際の対処例
・電波の伝播経路が壁沿いとなる場合には、フレネルゾーン内に壁が含まれることから通信に影響が出る可能性がある。
・壁際へアンテナを設置する際には壁から最低10cmは離すことで対処できる場合がある。