AC-DC コンバータ|設計編
実装基板レイアウトに関する注意点
2020.01.14
この記事のポイント
・二次側同期整流化においても、基板レイアウトに関する注意点のほとんどは、スイッチング電源回路におけるレイアウトの基本に基づく。
今回は、この設計における実装基板(PCB)のパターンおよび部品のレイアウトに関する注意点についてです。
実装基板レイアウトに関する注意点
以下の回路図(ローサイドタイプ)を例にして、基板レイアウトに関する注意点をまとめました。回路固有の要件もありますが、ほとんどはスイッチング電源回路におけるレイアウトの基本に基づくものです。注意が必要なポイント①から⑦を回路図に示してあります。

ポイント①:VCCラインがスイッチングノイズの影響を受けた場合、誤動作する可能性があります。そのためコンデンサCVCCをVCC端子とSR_GND端子間に独立配線で、できる限り端子の近くに接続することを推奨します。
ポイント②:SH_IN端子に接続するラインはハイインピーダンスラインです。クロストークを避けるため、できる限り配線は短くして、スイッチングラインと並行しないようにレイアウトしてください。
ポイント③:MAX_TON端子はスイッチングの影響を受けると強制OFF時間に影響がでるため、できる限りMAX_TON端子近くにRTON、R3、C1を接続し、SR_GND端子に独立配線で接続することを推奨します。
ポイント④:同期整流制御では二次側MOSFET M2に発生したVDS2を正確にモニターする必要があるため、ICのDRAIN端子をM2のドレインに、SR_GND端子をM2のソースに必ず独立配線で接続しください。
ポイント⑤:シャントレギュレータGND(SH_GND)は、二次側出力のGNDに、帰還抵抗RFB1、RFB2は二次側出力VOUTに独立配線で接続することを推奨します。
ポイント⑥:DRAIN端子は、0V-100V程度の振幅を持つスイッチングラインになるので、できる限り短く細く配線してください。
ポイント⑦:MOSFET M2のドレイン-ソース間にスナバ回路を挿入する場合、トランス出力とM2のソースに独立配線でできる限り短く太く配線してください。
以下に基板レイアウトの例を示します。左は表面、右は裏面で、上記のポイント①~⑥までを示してあります。レイアウトのイメージとして参考にしてください。

次回は、最後のまとめを行います。
AC-DC コンバータ
基礎編
設計編
-
AC-DC PWM方式フライバックコンバータの設計手法概要
- 絶縁型フライバックコンバータの基本とは
- 絶縁型フライバックコンバータの基本:フライバックコンバータの特徴とは
- 絶縁型フライバックコンバータの基本:スイッチングAC-DC変換とは
- 絶縁型フライバックコンバータの基本:フライバックコンバータの動作とスナバ
- 設計手順
- 絶縁型フライバックコンバータの基本:不連続モードと連続モードとは
- 電源仕様の決定
- 設計に使うICの選択
- 絶縁型フライバックコンバータ回路設計
- 絶縁型フライバックコンバータ回路設計:トランス設計(構造設計)-その1
- 絶縁型フライバックコンバータ回路設計:トランス設計(数値算出)
- 絶縁型フライバックコンバータ回路設計:トランス設計(構造設計)-その2
- 絶縁型フライバックコンバータ回路設計:主要部品の選定-MOSFET関連 その1
- 絶縁型フライバックコンバータ回路設計:主要部品の選定-MOSFET関連 その2
- 絶縁型フライバックコンバータ回路設計:主要部品の選定-CINとスナバ
- 絶縁型フライバックコンバータ回路設計:主要部品の選定-出力整流器とCout
- 絶縁型フライバックコンバータ回路設計:主要部品の選定-ICのVCC関連
- 絶縁型フライバックコンバータ回路設計:主要部品の選定-ICの設定、その他
- 絶縁型フライバックコンバータ回路設計:EMI対策および出力ノイズ対策
- 基板レイアウト例
- AC-DC PWM方式フライバックコンバータ設計手法 ーまとめー
- AC-DC 非絶縁型バックコンバータの設計事例概要
-
AC-DCコンバータの効率を向上する二次側同期整流回路の設計
- 設計手順
- 設計に使うIC
- 電源仕様と置き換え回路
- 同期整流回路部:同期整流用MOSFETの選定
- 同期整流回路部:電源ICの選択
- 同期整流回路部:周辺回路部品の選定-DRAIN端子のD1、R1、R2
- 同期整流回路部:周辺回路部品の選定-MAX_TON端子のC1とR3、およびVCC端子
- シャントレギュレータ回路部:周辺回路部品の選定
- トラブルシューティング①:二次側MOSFETがすぐにOFFしてしまう場合
- トラブルシューティング ②:軽負荷時に二次側MOSFETが共振動作によりONしてしまう場合
- トラブルシューティング ③:サージの影響を受けVDS2が二次側MOSFETのVDS耐圧以上になる場合
- ダイオード整流と同期整流の効率比較
- 実装基板レイアウトに関する注意点
- AC-DCコンバータの効率を向上する二次側同期整流回路の設計 ーまとめー
-
SiC-MOSFETを使った絶縁型擬似共振コンバータの設計事例
- 設計に使う電源IC:SiC-MOSFET用に最適化
- 設計事例回路
- トランスT1の設計 その1
- トランスT1の設計 その2
- 主要部品選定:MOSFET Q1
- 主要部品選定:入力コンデンサおよびバランス抵抗
- 主要部品選定:過負荷保護ポイントの切り替え設定抵抗
- 主要部品選定:電源ICのVCC関連部品
- 主要部品選定:電源ICのBO(ブラウンアウト)ピン関連部品
- 主要部品選定:スナバ回路関連部品
- 主要部品選定:MOSFETゲートドライブ調整回路
- 主要部品選定:出力整流ダイオード
- 主要部品選定:出力コンデンサ、出力設定および制御部品
- 主要部品選定:電流検出抵抗および各検出用端子関連部品
- 主要部品選定:EMIおよび出力ノイズ対策部品
- 基板レイアウト例
- 事例回路と部品リスト
- 評価結果:効率とスイッチング波形
- SiC-MOSFETを使った絶縁型擬似共振コンバータの設計事例 ーまとめー
評価編
製品紹介
動画
- 【AC-DC変換の基礎】平滑後のDC-DC変換安定化方式
- 【絶縁型フライバックコンバータの性能評価とチェックポイント】絶縁型フライバックコンバータの性能評価
- 【PMW方式フライバックコンバータ設計手法】 AC-DCコンバータの設計手順&例題の要求仕様と例題に使うICの選択
FAQ