ステッピングモータ
ステッピングモータの構造
新章「ステッピングモータ」では、ステッピングモータの構造、動作原理、特性、駆動方法を解説していきます。
ステッピングモータとは
パルス信号に同期して回転角度、回転速度を正確に制御できるモータでパルスモータとも呼ばれます。位置センサを使用せずにオープンループ制御で正確な位置決めを実現できるので、位置決めが必要になる装置などに広く使われているモータです。
ステッピングモータの構造(2相バイポーラ)
以下は、左からステッピングモータの外観例、内部構造図、構造概念を表した略図です。
外観例には、HB(Hybrid:ハイブリッド)型とPM(Permanent Magnet:パーマネントマグネット)型のステッピングモータを示しました。また、中央の構造図にも同様にHB型とPM型を示しました。
ステッピングモータは、コイルが固定されていて永久磁石が回転できるようになっています。右側の内部構造概念図は、2相(2組)のコイルを使用しているPMモータ例です。基本的な構造例で、コイルが外側、永久磁石が内側に置かれています。コイルは2相の他に3相、5相など相数の多いタイプもあります。
他の構造をもったステッピングモータも存在しますが、動作原理(次回)を説明するために基本的な構造のものを示しました。ここでは、基本的にコイルが固定されていて永久磁石が回転できるような構造になっていることを理解してください。
※画像出典
Photo_1:https://www.monotaro.com/ モノタロウ>ステッピングモータ
Photo_2:浅草ギ研>サーボ・アクチュエータ
Fig_1:小型・高分解能・高剛性ハイブリッド型ステッピングモーター、「25□(かく)1.8°」(外形寸法25mm角、ステップ角1.8度)の製品化
Fig_2:https://www.nidec.com/ 2-4-2 クローポール型PMモータ
キーポイント
- ・ステッピングモータとは、パルス信号に同期して回転角度、回転速度を正確に制御できるモータで、パルスモータとも呼ばれる。
- ・基本的な構造は、コイルが固定されていて永久磁石が回転できるようになっている。