モーター|基礎編

Hブリッジ回路によるブラシ付DCモーターの駆動:ハイサイド電圧リニア制御

2018.09.25

この記事のポイント

・Hブリッジ回路のハイサイド電圧をリニア制御可能な回路構成。

・OUTの端子のH電圧を制御することでモーターの回転数/トルクのリニア制御が可能になる。

今回からは、いくつかあるHブリッジ回路によるブラシ付DCモーターの駆動方法について説明をして行きます。

Hブリッジ回路によるブラシ付DCモーターの駆動:
ハイサイド電圧リニア制御

このドライバー回路例は、ハイサイドのPch MOSFETをリニア制御することにより、OUT端子のH電圧を可変してモーターに印加する電圧を制御できるものです。OUT端子のH電圧は、Vref端子に印加するDC電圧によって制御され、理論上の電圧はVrefへの印加電圧と同じになります。これにより、モーターの回転数/トルクの制御が可能です。

ハイサイド電圧リニア制御が可能なHブリッジブラシ付きDCモータードライバーの機能ブロック図

この例では、Hブリッジ切り替え制御ロジックによりハイサイドMOSFET(Q1、Q3)をオンする場合、オペアンプがハイサイドMOSFETのゲートにバイアスを与えMOSFETをオンし、MOSFETのドレイン電圧はオペアンプの非反転入力に帰還されます。この回路はオペアンプ帰還回路の原則どおり、反転入力と非反転入力の電圧が等しくなるように帰還制御を行います。この例では、Vref端子に印加された電圧=オペアンプの反転端子の電圧が、オペアンプの非反転端子=MOSFETのドレン電圧=OUT端子のH電圧と等しくなります。この帰還回路の利得は+1なので、VrefとOUTの電圧比も1:1です。

この非反転端子に帰還する回路に違和感があるかも知れませんが、Pch MOSFETがアクティブLであるためオペアンプの出力の反転電圧が帰還されるためです。PNPトランジスタをブースターに使う帰還回路と同じイメージです。

Hブリッジの制御回路の動作は、「出力状態の切り替え」で説明した内容と同じになります。

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