モーター|基礎編
サーボモーターとは?仕組みと理解
2023.11.30
サーボモーター(英語:servomotor)は、ロボットから製造装置、自動車に至るまで、様々な分野で活用されています。しかし、その仕組みは一見複雑に思えるかもしれません。本ページでは、サーボモーターの基本的な仕組み、構成、用途までをステップバイステップで解説します。
サーボモーターの仕組み
サーボモーターとは
サーボモーターとは、一般的には位置制御を行う電動モーターの一種を指します。
回転角度や回転速度を非常に高い精度で制御できることが特徴で、これはサーボモーターの特殊な制御システムによるものです。
ここでは、基本的な動作を解説します。

基本的な動作
サーボモーターの動作は、「制御ループ」あるいは「フィードバックループ」と呼ばれるシステムにより成り立っています。
このシステムは大きく分けて以下の4つのステップから成り立っています。
- 1. コマンド入力:ここでは、システムに対して「何を行いたいのか」を指示します。たとえば、モーターに対して特定の角度に回転させるように指示することができます。
- 2.制御:指示されたコマンドを元に、モーターがどのように動くべきかを決定します。制御アルゴリズムがこのステップを担当します。
- 3.出力:制御部で決定された動作を実行します。モーターが物理的に動くのはこのステップです。
- 4.フィードバック:モーターの実際の位置や速度などを計測し、それが指示されたコマンドに従っているかを確認します。この情報は次の制御部にフィードバックされ、必要に応じて修正が行われます。
このフィードバックループが高速で連続的に行われることにより、サーボモーターは高い精度と応答性で動作することができます。
サーボモーターの構成
サーボモーターの基本的な構成を解説します。
基本的な構成
サーボモーターは主に以下の4つの主要部品から成り立っています。
- 1.モーター本体:サーボモーターの中心的な部分であり、入力された電力を機械的な運動に変換します。モーターの種類(直流または交流)や、電力を運動に変換するための特性(トルク、スピード等)は、最終的な制御性能に大きな影響を与えます。
- 2.フィードバックセンサー:モーターの現在の位置や速度を検出する部分です。これらの情報は、システムが期待する動作とモーターの実際の動作を比較するために使用されます。フィードバックセンサーは、光学エンコーダーやレゾルバなどの種類があります。
- 3.制御回路:モーター本体とフィードバックセンサーの間で情報をやり取りし、適切な電力をモーターに供給するための制御命令を生成します。この部分が、モーターの制御の精度と応答性を決定します。
- 4.電源:モーターを動作させるための電力を供給します。サーボモーターは高精度の制御が求められる場合が多く、電源の品質や安定性は重要な要素となります。
サーボモーターは、その高精度な制御性能を支える要素たちで構成されています。モーター本体、フィードバックセンサー、制御回路、電源の4つが協調して働くことで、サーボモーターはその優れたパフォーマンスを発揮します。これらの構成要素の特性と機能を理解することで、さらに効果的な制御システムの設計や適用が可能となります。
サーボモーターの用途
サーボモーターはその精密な制御機能と高性能を活かし、広範な産業分野で使用されています。
ここでは、サーボモーターの一部の用途について説明します。
工業生産と自動化
工業機械の多くは、正確で信頼性の高い動作を必要とします。サーボモーターは、その精密な位置決めと高トルクが重要な役割を果たします。
例えば、CNC(Computer Numerical Control)マシンでは、サーボモーターは切削工具を正確な位置に動かし、高度な形状を作成します。
ロボット技術
ロボット技術はサーボモーターに大きく依存しています。産業用ロボット、自動運転車、ドローン、ロボット手術装置など、これらの技術はサーボモーターの精密な制御を必要とします。

制御方法と制御回路
サーボモーターの制御方法には、位置制御、速度制御、トルク制御などがあります。これらの制御を実現するためには、専用の制御回路が必要です。制御回路は制御信号を生成し、モーターを動かすと同時に、モーターからのフィードバックを受け取り、その情報に基づいて制御信号を更新します。また、PLC(Programmable Logic Controller:プログラマブル・ロジック・コントローラ)を活用して複数のモーターを同時に制御することで、より複雑なモーター制御が可能になります。
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