IGBTパワーデバイス|基礎編
IGBT IPMのメリット
2021.12.07
この記事のポイント
・ディスクリート設計に対してIPMは設計の容易さ、安全性、信頼性、省スペースなどの多くのメリットがある。
・IPMはカスタム性に欠けるが、本質的にはアプリケーションに適正なものを選択するのがIPMの使い方。
IGBT IPMのメリット
IGBT IPMは、IGBT素子に加えて駆動回路や保護回路などが内蔵されていることから、以下のメリットがあります。
- ・ディスクリートレベルからの回路設計にはパワーデバイスを扱うノウハウが必要になるが、パワーデバイスとその駆動ノウハウを詰め込んだIPMは簡単に動作させることができる。
- ・IPMはパワーデバイスと駆動回路の最適化がなされ動作や特性が保証されているので、アプリケーションにおける周辺回路の設計が容易で時短が可能となる。
- ・必要とされる複数の保護機能を搭載しており、大電力を扱うアプリケーションを安全に構築できる。
- ・電気的特性だけではなく、熱やEMCに関しても考慮がなされているので、ディスクリート設計における基板設計や部品実装の関係する様々な問題を回避でき、高い信頼性を実現できる。
- ・ディスクリート構成では、IGBTやICは個々にパッケージをともなうためそれに応じた基板面積を必要とするが、IPMは基本的にベアチップをモジュール基板に直接マウントするので小型で省スペースであり、基板小型化、効率的でシンプルな基板配線が可能となる。
- ・モジュールである点から部品カウントは1個になり、システムの信頼性向上に貢献する。

基本的には、IPMはディスクリート設計に対して多くのメリットを持っていますが、強いてデメリットを挙げるならば仕様や特性が決まっているため、個別に調整するなどのカスタム用途には向きません。しかしながら、IPMはメジャーなアプリケーションやおおよその用途を想定して仕様を設定してあるので、用途に合うものを選択するのが本来の使い方になります。
【資料ダウンロード】 IGBTの基礎
IGBTは代表的なパワーデバイスの1つで、モーター駆動を始めとした幅広いアプリケーションで利用されています。このハンドブックでは、IGBTの基礎的な理解として、IGBTの特徴を基にした適用範囲とアプリケーションのイメージ、構造と動作原理、他のパワーデバイスとの比較および使い分けについて解説します。