ダイオード|評価編
Si-ダイオード向け小型・高放熱パッケージ「PMDE」の評価 ーまとめー
2021.05.25
PMDEパッケージは従来のPMDUパッケージに比べ、実装面積を約40%削減しながら、裏面電極を大きくすることで放熱性を向上させており、基板設計が適切ならばPMDUと同等以上の放熱性能を実現できます。また、限られたスペースの中でPMDEの放熱性能を十分に発揮するためには、実装する銅箔面積および厚さの設定が非常に重要なります。PMDEパッケージは、車載機器をはじめとした、省スペース、低発熱要求の厳しい様々な機器において、大きなメリットをもつパッケージであることを今回の評価結果は示しています。
以下に各セクションへのリンクとキーポイントまとめました。
Si-ダイオード向け小型・高放熱パッケージ「PMDE」の評価 ーはじめにー
この記事のキーポイント
・新パッケージ「PMDE」は従来の「PMDU」パッケージの後継。
・PMDEはPMDUに対して実装面積を約40%削減しながら、裏面電極を約1.5倍に大きくすることで同等のパッケージ許容損失を確保し、実装強度は1.4倍に向上。
この記事のキーポイント
・PMDEはPMDUに対して実装面積を約40%削減しながら同等のパッケージ許容損失を確保し、実装強度は1.4倍に向上。
・ワイヤレス構造によりサージ電流によるワイヤ溶断のリスクがないので、高いサージ電流耐量(IFSM)を実現。
・PMDEは下面電極を大きく露出させることで、直接的に効率よく基板に放熱する構造。
この記事のキーポイント
・PCB実装状態では、銅箔面積が大きくなるに従って熱が拡がりやすくなるため、放熱性が向上する。
・銅箔面積が小さ過ぎるとPMDEのRth(j-a)はPMDUよりも大きく、十分な放熱性能が発揮されない。
・銅箔面積が大きくなるに従ってPMDEの放熱性能が向上しPMDUを上回る。
・PMDEの放熱性能は、銅箔が厚いほど、より小さな銅箔面積でPMDUを上回ることができる。
・銅箔面積を必要以上に大きくしても放熱性能が飽和し、面積に見合った効果が得られなくなるので、銅箔面積は適切なサイズにする。
この記事のキーポイント
・この比較評価において、PMDEはより小型にも関わらずパッケージ温度Tcと効率はPMDUと同等であった。
・効率が同等ならばTjも同等であると推測でき、PMDEはより小型でありながらPMDUと同等の放熱性能を発揮していることを示す。
この記事のキーポイント
・PMDEパッケージは、SBDを中心に多くの機種に展開されている。
・今後、FRD、ZD、TVSなどにも展開予定。