熱設計|
熱抵抗と放熱の基本:熱抵抗とは
2020.09.29
この記事のポイント
・熱抵抗とは、熱の伝わりにくさを数値化したもの。
・記号としてはRthやθ(シータ)が用いられ、単位は℃/W(K/W)。
・熱抵抗は電気抵抗とほぼ同じように考えることができる。
目次 [閉じる]
ここからは、熱設計に関する技術的な話に入ります。熱設計に必要な知識は幅広い分野に及びます。まずは、最低限理解している必要がある熱抵抗と放熱の基本を解説して行きます。
熱抵抗とは
熱抵抗とは、熱の伝わりにくさを数値化したもののことです。任意の2点間の温度差を、2点間を流れる熱流量(単位時間に流れる熱量)で割った値になります。熱抵抗が高ければ熱が伝わりにくく、低ければ伝わりやすいことを意味します。

記号としては、Rthやθ(シータ)が用いられます。Rthは、熱抵抗の英語表記thermal resistanceに由来します。
単位は℃/W(K/W)です。
熱のオームの法則
熱抵抗は電気抵抗とほぼ同じように考えることができ、熱計算の基本式はオームの法則と同じように取り扱うことができます。
| 電気 | 電流 I(A) | 電圧差 ⊿V(V) | 電気抵抗 R(Ω) |
|---|---|---|---|
| 熱 | 熱流量 P(W) | 温度差 ⊿T(℃) | 熱抵抗 Rth(℃/W) |
したがって、電位差⊿VをR×Iで求めるように、温度差⊿TをRth×Pで求めることができます。
【資料ダウンロード】 電⼦機器における半導体部品の熱設計
電子機器の設計では近年熱対策が注目され、熱設計が新たな課題になっています。熱は以前から重要検討事項ですが、近年は電子機器に対する要求が変化しており、従来の熱対策を見直す必要が出てきました。このハンドブックでは、基本的に電子機器で使われるICやトランジスタなどを前提にした熱設計に関して解説します。
熱設計
-
熱設計とは
- 技術トレンドの変化と熱設計
- 熱設計の相互理解
- 熱抵抗と放熱の基本:熱抵抗とは
- 熱抵抗と放熱の基本:伝熱と放熱経路
- 熱抵抗と放熱の基本:伝導における熱抵抗
- 熱抵抗と放熱の基本:対流における熱抵抗
- 熱抵抗と放熱の基本:放射における熱抵抗
- 熱抵抗データ:JEDEC規格および熱抵抗測定環境と基板
- 熱抵抗データ:実際のデータ例
- 熱抵抗データ:熱抵抗、熱特性パラメータの定義
- 熱抵抗データ:TJの見積もりにおけるθJAとΨJT -その1-
- 熱抵抗データ:TJの見積もりにおけるθJAとΨJT -その2-
- TJの見積もり:基本計算式
- TJの見積もり:θJAを使った計算例
- TJの見積もり:ΨJTを使った計算例
- TJの見積もり:過渡熱抵抗を使った計算例
- 表面実装における放熱面積の見積もりと注意点
- 表面温度測定:熱電対の種類
- 表面温度測定:熱電対の固定方法
- 表面温度測定:熱電対の取り付け位置
- 表面温度測定:熱電対の先端の処理
- 表面温度測定:熱電対の影響
- まとめ
- 熱設計ワンポイント集