モータードライバーICの役割
2022.09.12
最初に、モータードライバーとは何なのかということを説明するために、次の2つの話をしたいと思います。
- ・モータードライバーICの役割
- ・モータードライバーICとモーター機器の関連
モータードライバーの役割
モーターを回す(駆動する)ために使う集積回路(IC)を、一般にモータードライバーICもしくはモーター駆動IC、場合によっては単にモータードライバーと呼んでいます。そして、世の中にはかなりの種類のモータードライバーICが流通しています。
ところで、モーターを回すためになぜモータードライバーICが必要なのでしょうか?
その理由を簡単に説明します。まず、モーターが動くのは、モーターを構成する電磁石や永久磁石が作る引力と斥力(せきりょく)があるからです。そして、モーターを回転させ続けるには、モーターが持つ複数個の電磁石のそれぞれの極性の切替えや、磁力の大きさの調整を行わなければなりません。その電磁石の制御、すなわちモーターに搭載されている巻線(コイル)に電流を流す順番や、その電流の大きさを制御するためにモータードライバーICが必要になるからです。
もちろん、世の中にはモータードライバーICを使わない例があります。例えば、機械的なスイッチにより電流を制御して回るモーターがあります。ただ、モータードライバーICを使えばより複雑な制御、電流量の調整などを行うことができます。また、マイコンを使えばモータードライバーICと同じようなことができます。巻線コイルに電流を流すスイッチを制御するプログラムを作ればいいのです。しかし、価格が見合うかどうか、またプログラム開発の手間などの面倒もあります。そこで比較的安価で、モーターを回すという面ではマイコンと同等かそれ以上のことをしてくれるモータードライバーICが現在広く使われています。
モータードライバーICは、周辺電子部品と共に回路基板に実装されます。その基板はモーターに組み込まれて見えなくなる形態のものもあれば、モーターの横に付いているようなもの、モーターとは離れて機器(セット)の基板に相乗りする場合もあります。そして、モーターはエアコンやパソコン、自動車などのセット機器に搭載され、ファンやドラム、ディスク、タイヤなどを回しています。

※各イメージは一例です
近年、このようなモーターを搭載した機器には省エネや静音性などが求められており、モーターはこれらの要求を満足するように設計されます。そしてその性能は、巻線コイルに流す電流の調整度合いにも左右されます。よって、それらを制御するモータードライバーICは、モーターを高効率・低振動(省エネ・静音)で回すための重要部品なのです。
この記事のポイント
・モーターに搭載されている巻線(コイル)に電流を流す順番や、その電流の大きさを制御するためにモータードライバーICが必要。
・モータードライバーICを使わない駆動方法もあるが、比較的安価でモーターを回すという面ではマイコンと同等かそれ以上のことができるモータードライバーICが現在広く使われている。
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