DC-DCコンバータ|設計編
サーマルビアの配置
2020.09.15
この記事のポイント
・基板実装だけでは放熱が不十分な場合はサーマルビアを設け、熱を基板の反対側に伝導させて熱抵抗を低減する。
・サーマルビアは熱伝導性を高めるためにメッキ充填できる内径0.3mm程度の小径ビアを推奨。
・穴の直径が大きすぎると、リフローはんだ付け工程ではんだの吸い上げ問題が発生する。
・サーマルビアの間隔は1.2mm程度とし、ICのパッケージ裏面放熱板の直下に配置する。
・IC裏面放熱板の直下だけでは放熱不足の場合は、IC周辺にもサーマルビアを配置する。
・IC裏面放熱板がグラウンド電位の場合は、広い銅箔パターンを設けてもEMIに悪影響を及ぼさない。
ここまで、入力コンデンサ、出力コンデンサとフリーホイールダイオード、インダクタの配置について説明してきました。今回は、放熱において重要な役目を持つサーマルビアの配置について説明します。
サーマルビアの配置
プリント基板の銅箔面積は放熱に寄与しますが、一般に銅箔は厚さが十分でないため、ある面積以上では面積に見合った放熱効果が得られません。こういった場合にはサーマルビアを使い、熱を基板の反対側へ効果的に伝導させて熱抵抗を低減します。
サーマルビアは、熱伝導性を高めるためにメッキ充填できる内径0.3mm程度の小径ビアを推奨します。穴の直径が大きすぎると、リフローはんだ付け工程ではんだの吸い上げ問題が発生します。サーマルビアの間隔は1.2mm程度とし、ICのパッケージ裏面放熱板の直下に配置します。
裏面放熱板の直下のみにサーマルビアを配置しただけでは十分な放熱効果が得られない場合は、IC周辺にもサーマルビアを配置します。裏面放熱板がグラウンド電位の場合は、広い銅箔パターンを設けてもEMIに悪影響を及ぼしません。
以下に、サーマルビアによる放熱効果のシミュレーション例を示します。サーマルビアをIC直下に設けることで、15℃程度の温度低下が期待できる結果が得られています。

DC-DCコンバータ
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