DC-DCコンバータ|応用編
電源シーケンス仕様①:実際の動作例
2021.08.31
この記事のポイント
・電源シーケンス①の仕様と回路動作、波形を確認する。
電源シーケンス仕様①に関して、前回は実際の回路例と各設定のための定数計算について説明しました。今回は、その回路の実際の動作を確認します。
電源シーケンス仕様①:実際の動作例
以下の回路は、前回確認した電源シーケンス①を実現する回路例です。動作の確認用にあらためて示しました。

続いて、実際の動作波形を示します。
VOUT3がPower GoodブロックIC4のしきい値である0.5Vを下回ると、IC4のPGOOD出力がDC-DC 2をディスエーブルし、同様にディスチャージ回路もオンにしてVOUT2を引き下げます。
VOUT2がPower GoodブロックIC2のしきい値である0.5Vを下回ると、前段同様にIC2のPGOOD出力がDC-DC 1をディスエーブルし、ディスチャージ回路もオンにしてVOUT2を引き下げます。
これで、3個すべての遮断のシーケンスが終わり、全出力がオフになります。
次回からは、シーケンス仕様②に入る予定です。
DC-DCコンバータ
基礎編
- 電源回路の代表的な7方式: 低雑音型から昇圧型まで!
- 昇圧型DC-DCコンバータのシャットダウン時の動作
- 昇圧電源の出力でのスイッチングノイズの低減 -はじめに-
- 昇圧型DC-DCコンバータの出力リップル電圧 -はじめに-
- 昇圧電源の負荷短絡によるトラブルと保護回路 -はじめに-
- 昇圧型DC-DCコンバータの最大出力電流 -はじめに-
- リニアレギュレータの基礎
- スイッチングレギュレータの基礎
- DC-DCの基礎 ーまとめー
- DC/DCコンバータとは?
設計編
評価編
-
損失の検討
- 同期整流降圧コンバータの制御IC消費電力損失
- 同期整流降圧コンバータのデッドタイム損失
- 同期整流降圧コンバータのゲートチャージ損失
- インダクタのDCRによる導通損失
- 電源ICの電力損失計算例
- 定義と発熱
- 同期整流降圧コンバータの損失
- 同期整流降圧コンバータの導通損失
- 同期整流降圧コンバータのスイッチング損失
- 損失の簡易的計算方法
- パッケージ選定時の熱計算例 1
- パッケージ選定時の熱計算例 2
- 損失要因
- スイッチング周波数を高めて小型化を検討するときの注意
- 高入力電圧アプリケーションを検討するときの注意
- 出力電流が大きいアプリケーションを検討するときの注意 その1
- 出力電流が大きいアプリケーションを検討するときの注意 その2
- 損失の検討 ーまとめー
- スイッチングレギュレータの特性と評価方法の概要
- 電源ICのデータシートの読み方:表紙、ブロック図、絶対最大定格と推奨動作条件
- スイッチングレギュレータの評価:出力電圧
応用編
- リニアレギュレータを使った電源設計のポイント
- LDOリニアレギュレータの並列接続とは
- リニアレギュレータの簡易的な安定性最適化方法
- 汎用電源ICで電源シーケンスを実現する回路
- リニアレギュレータを使った電源が起動しないトラブル事例1:手はんだによるICおよび周辺部品の破損
- フローティング動作のリニアレギュレータを使った電源設計のポイント
製品紹介
FAQ
