DC-DCコンバータ|設計編
DC-DCコンバータのインダクタとコンデンサの選定概要
2015.06.02
この記事のポイント
・DC-DCコンバータの設計においてインダクタと入出力コンデンサの選定は特に重要。
・回路動作、電流経路、各部品が何を担うのかを理解することが必要。
DC-DCコンバータに関する新編、「設計編」を開始します。この章は、DC-DCコンバータの設計全体を説明する主旨ではなく、「DC-DCコンバータのインダクタとコンデンサの選定」という題目で、特に、降圧型DC-DCコンバータの重要部品であり、その選択により性能や特性に大きな影響を及ぼすインダクタとコンデンサの選定方法について説明して行きます。
最初に、降圧型DC-DCコンバータの基本動作とそれに伴う電流の流れについて確認します。インダクタと入出力のコンデンサを選定するには、回路における電流の流れとその波形を理解することが必要です。
インダクタの選定では、その手順と計算式を提示し、選定例を示します。また、インダクタンスとインダクタ電流の関係についても説明したいと思います。
出力コンデンサについては、算出方法と出力リップルについて説明します。
入力コンデンサに関しては、同じく算出方法と選定の際に検討が必要なDC特性について説明します。
設計全体については、電源ICのデータシートやアプリケーションノートに詳細があります。ここでは、それらの標準的な資料より少し深い内容やノウハウ的なことを取り上げたいと思います。
【資料ダウンロード】 スイッチングレギュレータの基礎
DC-DCコンバータ
基礎編
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- DC/DCコンバータとは?
設計編
評価編
-
損失の検討
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- 電源ICの電力損失計算例
- 定義と発熱
- 同期整流降圧コンバータの損失
- 同期整流降圧コンバータの導通損失
- 同期整流降圧コンバータのスイッチング損失
- 損失の簡易的計算方法
- パッケージ選定時の熱計算例 1
- パッケージ選定時の熱計算例 2
- 損失要因
- スイッチング周波数を高めて小型化を検討するときの注意
- 高入力電圧アプリケーションを検討するときの注意
- 出力電流が大きいアプリケーションを検討するときの注意 その1
- 出力電流が大きいアプリケーションを検討するときの注意 その2
- 損失の検討 ーまとめー
- スイッチングレギュレータの特性と評価方法の概要
- 電源ICのデータシートの読み方:表紙、ブロック図、絶対最大定格と推奨動作条件
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応用編
- リニアレギュレータを使った電源設計のポイント
- LDOリニアレギュレータの並列接続とは
- リニアレギュレータの簡易的な安定性最適化方法
- 汎用電源ICで電源シーケンスを実現する回路
- リニアレギュレータを使った電源が起動しないトラブル事例1:手はんだによるICおよび周辺部品の破損
- フローティング動作のリニアレギュレータを使った電源設計のポイント
製品紹介
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